店舗を開業すると、売上や仕入れだけでなく、
- 家賃
- 水道光熱費
- 消耗品費
- 広告費
- 決済手数料
- 人件費
など、さまざまなお金の動きを記録する必要があります。
そこで役立つのが会計ソフトです。
最近のクラウド会計ソフトでは、銀行口座やクレジットカードと連携し、明細を取り込んだり、確定申告書を作成したりできるため、経理作業の負担を減らしやすくなっています。
しかし、
「有名だから」
「一番安いから」
という理由だけで選ぶと、実際の使い方に合わないこともあります。
この記事では、個人事業主や小規模店舗の開業時に候補になりやすい、
- freee会計
- マネーフォワード クラウド確定申告
- やよいの青色申告 オンライン
の3サービスを比較します。
※料金・仕様は2026年9月時点の情報です。料金改定やキャンペーンが行われる場合があるため、契約前に各公式サイトで最新情報をご確認ください。
結論|会計ソフトは「経理経験」と「必要なサポート」で選ぶ
3サービスには、それぞれ特徴があります。
大まかに整理すると、次のように考えられます。
経理に慣れていない人
freee会計
画面の案内に沿って操作しやすく、銀行・クレジットカードの明細取得、確定申告書の作成などに対応しています。
個人事業主向けスタータープランは、年払いの場合、年11,760円(税抜)・月額換算980円です。
会計・経理機能を幅広く使いたい人
マネーフォワード クラウド確定申告
銀行口座やクレジットカードなどのデータ連携を活用しながら、日々の経理を管理したい人の候補になります。
2026年9月時点のパーソナルミニは年10,800円(税抜)、パーソナルは年15,360円(税抜)です。なお、2026年12月1日に一部プランの料金改定が予定されています。
費用を抑えて青色申告を始めたい人
やよいの青色申告 オンライン
セルフプラン・ベーシックプランでは、現在1年間無料のキャンペーンが実施されています。
無料期間終了後のセルフプランは、**年11,800円(税抜)**です。
freee・マネーフォワード・弥生を比較
| サービス | 主な料金の目安 | 特徴 | 向いている人 |
|---|---|---|---|
| freee会計 | 年11,760円〜(税抜) | 初心者でも操作しやすい設計 | 経理初心者 |
| マネーフォワード クラウド確定申告 | 年10,800円〜(税抜) | 金融サービスとの連携を活用しやすい | 経理管理を細かく行いたい人 |
| やよいの青色申告 オンライン | 年11,800円〜(税抜) | 基本機能を全プランで利用可能 | コストとサポートを選びたい人 |
※マネーフォワードは2026年12月1日に一部プランの料金改定予定です。
※弥生の初年度キャンペーンは変更・終了する場合があります。
※法人向けプランは料金体系が異なります。
1|freee会計
freee会計は、個人事業主や法人向けに提供されているクラウド会計ソフトです。
freee会計の料金
個人事業主向けには複数の料金プランがあります。
2026年9月時点の年払い料金は、
- スターター:年11,760円(税抜)
- スタンダード:年23,760円(税抜)
- プレミアム:年39,800円(税抜)
- 入力おまかせ:年49,800円(税抜)
です。
スタータープランなら、年払い時の月額換算で**980円(税抜)**です。
freee会計の主な機能
スタータープランでは、
- 確定申告書類の作成
- 銀行・クレジットカード明細の取得
- 見積書・請求書の作成
- レシート撮影
- チャット・メールサポート
などが利用できます。
スタンダードでは、消費税申告や自動レポートなども利用できます。
freee会計が向いているケース
例えば、
- 初めて確定申告する
- 簿記に詳しくない
- スマートフォンも活用したい
- 銀行やカードの明細を自動取得したい
- 経理作業をできるだけ簡単にしたい
場合に候補になります。
2|マネーフォワード クラウド確定申告
マネーフォワード クラウド確定申告は、個人事業主向けのクラウド会計・確定申告サービスです。
銀行口座やクレジットカードなどのデータを連携しながら、日々の取引を記録できます。
マネーフォワードの料金
2026年9月時点の主な料金は、
- パーソナルミニ:年10,800円(税抜)
- パーソナル:年15,360円(税抜)
- パーソナルプラス:年35,760円(税抜)
です。
ただし、2026年12月1日から一部料金が改定されます。
改定後は、
- パーソナルミニ:年10,800円(税抜・年払いは変更なし)
- パーソナル:年22,560円(税抜)
- パーソナルプラス:年38,160円(税抜)
となる予定です。
注意
この記事を公開したあと、2026年12月になったら料金部分を必ず見直すことをおすすめします。
比較記事は、料金情報が古くなると記事全体の信頼性が下がりやすいためです。
マネーフォワードの主な機能
パーソナルミニでも、
- 青色・白色申告書類の作成
- 電子申告
- 銀行・クレジットカード明細の自動取込
- メール・チャットサポート
などを利用できます。
パーソナルでは、消費税申告や経営状況のレポート確認なども利用できます。
マネーフォワードが向いているケース
例えば、
- 銀行やカードとの連携を重視したい
- 日々の経理データを細かく管理したい
- 消費税申告も見据えている
- マネーフォワードの関連サービスを利用したい
場合に候補になります。
3|やよいの青色申告 オンライン
やよいの青色申告 オンラインは、弥生が提供する個人事業主向けのクラウド確定申告ソフトです。
やよいの青色申告 オンラインの料金
主な料金プランは、
- セルフプラン:年11,800円(税抜)
- ベーシックプラン:年22,800円(税抜)
- トータルプラン:年39,600円(税抜)
です。
2026年9月時点では、
- セルフプラン:1年間無料
- ベーシックプラン:1年間無料
- トータルプラン:初年度19,800円(税抜)
のキャンペーンが案内されています。
弥生の特徴
やよいの青色申告 オンラインは、会計機能自体はどのプランでも同じで、主にサポート内容の違いによってプランが分かれています。
全プランで、
- 確定申告書の作成
- e-Tax
- 仕訳・記帳の自動化
- 金融機関連携
- 経営状況の見える化
- POSレジ連携
- 会計事務所連携
- 請求書連携
- スマートフォンアプリ
などを利用できます。
やよいの青色申告 オンラインが向いているケース
例えば、
- 初期費用を抑えたい
- 青色申告を始めたい
- POSレジと会計を連携したい
- 電話やチャットによる操作サポートも検討したい
場合に候補になります。
会計ソフト選びで確認したい7つのポイント
会計ソフトは料金だけでなく、実際の経理作業をイメージして比較しましょう。
1|月額・年間料金
最初に料金を確認します。
ただし、初年度キャンペーンだけを見るのではなく、
2年目以降にいくらかかるか
まで確認することが重要です。
2|銀行口座・クレジットカードとの連携
店舗経営では、
- 事業用銀行口座
- クレジットカード
- キャッシュレス決済
などを使う機会が増えます。
自動連携を利用できれば、手入力を減らしやすくなります。
3|POSレジとの連携
店舗ビジネスでは特に重要です。
POSレジから売上データを連携できれば、毎日の売上を会計ソフトへ手入力する作業を減らせる可能性があります。
POSレジについては「POSレジおすすめ比較|Airレジ・Square・STORESを料金・機能で比較」も参考にしてください。
4|キャッシュレス決済との相性
カード・QRコード決済などの売上は、現金売上とは入金タイミングが異なります。
決済サービスや銀行口座との連携を活用すると、売上管理がしやすくなります。
キャッシュレス決済については「キャッシュレス決済おすすめ比較」もあわせてご覧ください。
5|確定申告への対応
個人事業主であれば、
- 青色申告
- 白色申告
- e-Tax
- 消費税申告
など、自分に必要な申告機能を確認します。
6|サポート
経理初心者の場合は、
- チャット
- メール
- 電話
- 操作相談
などのサポートも重要です。
安いプランでは、電話サポートが利用できないケースもあります。
7|将来的な法人化
現在は個人事業主でも、事業が成長すると法人化を検討することがあります。
その場合、
法人向けサービスへの移行のしやすさ
も確認しておくとよいでしょう。
店舗開業時に会計ソフトはいつ導入する?
会計ソフトは、オープンしてから導入するより、開業準備段階から使い始めるのがおすすめです。
店舗を開業する前にも、
- 物件取得費
- 内装工事費
- 備品購入費
- 広告費
- 仕入れ
- 交通費
などの支出が発生するからです。
開業3〜6か月前
- 事業用口座を検討する
- 事業用クレジットカードを検討する
- 会計ソフトを比較する
開業1〜3か月前
- 会計ソフトを契約
- 銀行口座を連携
- クレジットカードを連携
- 開業前支出を整理
開業後
- 売上入力
- 経費処理
- POSレジとの連携
- キャッシュレス決済の入金確認
などを行っていきます。
会計ソフトとPOSレジは連携した方がいい?
店舗ビジネスでは、可能であれば連携を検討したいところです。
毎日の売上をPOSレジから会計ソフトへ連携できれば、
「営業終了後に売上をもう一度会計ソフトへ入力する」
という作業を減らせる可能性があります。
店舗経営では、
POSレジ → キャッシュレス決済 → 会計ソフト
まで一連の流れを考えてサービスを選ぶと、開業後の経理作業を効率化しやすくなります。
一番安いプランで十分?
店舗を始めたばかりで、
- 取引件数が少ない
- 従業員が少ない
- 経理処理がシンプル
なら、安いプランから始める方法もあります。
一方で、
- 消費税申告
- 高度なレポート
- 大量のレシート読取
- 電話サポート
- 複数人利用
などが必要になると、上位プランが必要になる場合があります。
ポイント
最初から高機能なプランを契約する必要はありません。
「自分の店舗に必要な機能を確認して、必要になったら上位プランへ変更する」
という考え方でもよいでしょう。
会計ソフト導入前チェックリスト
- □ 個人事業主か法人か確認した
- □ 青色申告・白色申告を確認した
- □ 年間料金を確認した
- □ 2年目以降の料金を確認した
- □ 銀行口座連携を確認した
- □ クレジットカード連携を確認した
- □ POSレジ連携を確認した
- □ キャッシュレス決済との相性を確認した
- □ e-Tax対応を確認した
- □ 消費税申告への対応を確認した
- □ 必要なサポート方法を確認した
- □ 将来の法人化も考えた
会計ソフト比較でよくある質問
Q|開業したら会計ソフトは必ず必要?
会計ソフトそのものが必須というわけではありません。
ただし、店舗経営では多くの取引が発生するため、帳簿作成や確定申告を効率化する手段として検討する価値があります。
Q|開業前の支出も入力する?
開業準備で発生した費用が税務上どのように扱われるかは、支出内容によって異なります。
領収書や請求書などは捨てずに保管し、会計処理が分からない場合は税理士や税務署などへ確認しましょう。
Q|freee・マネーフォワード・弥生のどれを選べばいい?
操作性、料金、サポート、連携したいサービスによって適したものが変わります。
無料体験や無料期間が利用できる場合は、実際に操作してから契約するのも方法のひとつです。
Q|税理士を依頼する場合でも会計ソフトは必要?
税理士との契約内容によります。
税理士側で利用している会計ソフトが決まっている場合もあるため、依頼する予定があるなら先に確認しておくとよいでしょう。
まとめ|会計ソフトは開業後の「経理のしやすさ」で選ぼう
会計ソフトを選ぶときは、
料金
だけではなく、
操作性
+
銀行・カード連携
+
POSレジ連携
+
確定申告機能
+
サポート
+
将来の事業拡大
まで含めて比較しましょう。
店舗開業では、オープン前からさまざまな支払いが発生します。
そのため、
「営業を始めてから経理を考える」
のではなく、
開業準備の段階からお金の管理方法を決めておく
ことが大切です。
POSレジについては「POSレジおすすめ比較」、キャッシュレス決済については「キャッシュレス決済おすすめ比較」、開業費用については「店舗開業に必要な費用はいくら?」もあわせてご覧ください。



