「いつか自分のお店を持ちたい」
そう思っても、実際に開業しようとすると、
- 何から始めればいいのか
- 開業資金はいくら必要なのか
- 物件はいつ探せばいいのか
- どんな許可や届出が必要なのか
- オープンまで何か月くらい必要なのか
など、分からないことが一気に増えてきます。
店舗開業では、物件・資金・許認可・内装・集客がそれぞれ関係しています。
そのため、思いついた順番で進めるよりも、開業までの全体像を先に把握しておくことが大切です。
この記事では、名古屋で店舗開業を考えている方に向けて、準備からオープンまでの流れを7つのステップで解説します。
店舗開業の流れは大きく7ステップ
店舗開業は、おおむね次の流れで進みます。
- お店のコンセプトを決める
- 事業計画・資金計画を作る
- 資金調達を検討する
- 店舗物件を探す
- 許認可・届出を確認する
- 内装・設備・商品・人材を準備する
- 集客準備をしてオープンする
実際には、それぞれを並行して進めることもあります。
ただし、物件契約や内装工事を先に進めすぎないことは重要です。
営業内容によって必要な設備や許認可が変わるからです。
STEP1|どんなお店を開くのか決める
最初に決めるのは、物件ではなくお店のコンセプトです。
最低限、次の項目を整理してみましょう。
- 何を販売・提供するのか
- 誰を主なお客様にするのか
- 客単価はいくらにするのか
- どの地域で営業するのか
- 何坪程度の店舗が必要か
- 営業時間は何時から何時までか
- 競合店と何が違うのか
例えば同じカフェでも、
「名駅の会社員向けランチカフェ」
と
「中川区の住宅街でファミリー向けモーニングカフェ」
では、必要な立地・家賃・席数・駐車場・営業時間が大きく変わります。
この段階で完璧な計画を作る必要はありません。
ただし、
誰に、何を、どこで、いくらで提供するのか
くらいは決めておくと、その後の物件探しや資金計画が進めやすくなります。
STEP2|事業計画と資金計画を作る
次に、お金の計画を作ります。
店舗開業では、開業時の費用だけでなく、オープン後の運転資金も必要です。
主な費用は次のとおりです。
- 物件取得費
- 保証金・敷金
- 仲介手数料
- 内装工事費
- 厨房設備・什器
- POSレジ
- 看板
- 広告宣伝費
- 商品・材料の仕入れ
- 人件費
- 家賃
- 水道光熱費
特に注意したいのが、
「開業できる金額」と「経営を続けられる金額」は違う
ということです。
内装に資金を使い切ってしまうと、オープン後に売上が安定するまでの運転資金が不足することがあります。
売上についても、
客単価 × 1日の客数 × 営業日数
から月商を試算してみましょう。
例えば、
客単価1,500円
× 40人
× 25日
なら、月商は150万円です。
ここから原価、家賃、人件費、水道光熱費などを差し引いて利益を考えます。
STEP3|必要に応じて資金調達を検討する
自己資金だけで開業できない場合は、融資などを検討します。
代表的な選択肢のひとつが日本政策金融公庫です。
融資を申し込む際には、
- 創業する理由
- 経歴
- 商品・サービス
- 取引先
- 必要資金
- 資金調達方法
- 売上・利益の見込み
などを整理することになります。
つまり、融資申込みのためだけではなく、事業そのものを整理する意味でも事業計画書は役立ちます。
また、名古屋市には創業支援に関する制度があります。
利用できる制度がある場合は、早めに確認しておくとよいでしょう。
注意
補助金や助成金は、必ず受け取れるとは限りません。
そのため、
「補助金が出る前提」で資金計画を作らない
ことが大切です。
対象経費・申請期間・採択・支給時期などの条件を必ず確認しましょう。
STEP4|店舗物件を探す
コンセプトと予算が固まったら、物件探しです。
店舗物件では、家賃と立地だけで決めないようにしましょう。
確認したい項目は次のとおりです。
- 店舗面積
- 家賃
- 保証金
- 駐車場
- 駅からの距離
- 人通り
- 周辺人口
- 電気容量
- ガス
- 給排水
- 換気
- 看板設置条件
- 営業時間制限
- 用途・建物条件
特に飲食店の場合、設備条件は許認可にも関係します。
そのため、
物件を契約してから「この設備では営業許可が取れない」と気づく
という事態は避けたいところです。
候補物件が決まった段階で、必要に応じて行政機関や専門家へ事前相談しましょう。
STEP5|必要な許認可・届出を確認する
店舗ビジネスでは、業種によって必要な手続きが異なります。
例えば、
- 飲食店
- バー
- 美容室
- 古物店
- ペットショップ
- 酒類販売
- 深夜営業
では、それぞれ確認すべき制度が違います。
飲食店の場合は、飲食店営業許可や食品衛生責任者などの確認が必要です。
また、営業形態や営業時間によっては、別の届出や許可が必要になることもあります。
ポイント
許認可は「開店直前に考えるもの」ではありません。
物件選び・内装設計の段階から確認するもの
と考えた方が安全です。
STEP6|内装・設備・仕入れ・スタッフを準備する
物件と必要な手続きが見えてきたら、具体的な店舗づくりに進みます。
主な準備は次のとおりです。
- 内装工事
- 厨房設備
- 家具・什器
- POSレジ
- キャッシュレス決済
- インターネット回線
- 電話
- 看板
- 商品・材料
- 仕入先
- 制服
- スタッフ採用
ここで大切なのは、すべてを最高グレードにしないことです。
特に初めての開業では、
売上に直結するもの
と
後から追加できるもの
を分けると、初期投資を抑えやすくなります。
例えば、おしゃれな家具を最初から大量購入するより、厨房や空調など営業に不可欠な部分を優先する考え方です。
STEP7|オープン前から集客を始める
集客は、オープンしてから始めるのではありません。
理想的には、開業準備中から少しずつ情報発信を始めます。
3か月前
- Instagramを開設
- 店舗工事の様子を投稿
- 店舗コンセプトを紹介
1〜2か月前
- メニュー紹介
- スタッフ紹介
- オープン予定日告知
オープン直前
- Googleビジネスプロフィール等を整備
- 営業時間を案内
- オープニングキャンペーンを告知
店舗型ビジネスでは、
Google検索
Googleマップ
SNS
口コミ
ホームページ
などを組み合わせて集客するのが基本です。
店舗開業は何か月前から準備すればいい?
業種や規模によりますが、小規模店舗でも余裕を持って準備した方が安全です。
6〜12か月前
- コンセプト
- 事業計画
- 資金計画
4〜6か月前
- 融資
- 物件探し
2〜4か月前
- 契約
- 設計
- 許認可確認
- 内装
1〜2か月前
- 求人
- 仕入れ
- 集客
- 各種申請
オープン直前
- 設備確認
- スタッフ研修
- オープン告知
物件や融資、内装工事に時間がかかる場合もあるため、余裕を持つことが大切です。
店舗開業でありがちな3つの失敗
1|物件を先に契約する
「立地がいいから」という理由だけで急いで契約すると、設備・用途・許認可の問題が後から出る可能性があります。
2|内装にお金を使いすぎる
オープン後の家賃や仕入れ、人件費を残しておくことも重要です。
3|集客を開店後から始める
オープン前から見込み客を作っておけば、スタート時の集客が楽になります。
店舗開業チェックリスト
準備状況を簡単に確認してみましょう。
- □ コンセプトを決めた
- □ ターゲットを決めた
- □ 開業資金を計算した
- □ 運転資金を確保した
- □ 融資を検討した
- □ 希望物件の条件を決めた
- □ 必要な許認可を確認した
- □ 内装・設備計画を作った
- □ 仕入先を決めた
- □ スタッフ採用を検討した
- □ POS・決済方法を決めた
- □ Google・SNS等の集客準備を始めた
より詳しく確認したい方は、当サイトの「開業チェックリスト」もご活用ください。
まとめ|店舗開業は順番が大切
店舗を開業するときは、
コンセプト
↓
事業・資金計画
↓
資金調達
↓
物件
↓
許認可
↓
内装・設備
↓
集客
↓
オープン
という全体像を意識することが大切です。
特に、
物件・内装・許認可
は相互に関係します。
そのため、
「物件を借りてから考える」のではなく、営業内容や必要な手続きを確認しながら進める
ことで、開業時の手戻りを減らしやすくなります。
開業準備の全体像を確認したい方は、こちらの「開業チェックリスト」もご活用ください。



